第14回ザ・将棋OB・OG会 決勝戦棋譜など

   平成16年10月23日(土)
   東京都千代田区「談話室GO」
   持ち時間 5分切れ30秒
   先手 竹之内常隆
   後手 飯島 勉
   記録 小林研一郎

 今回で数えること14回目の「ザ・将棋OB・OG会」の例会が23日、東京・御茶ノ水「談話室Go」で開催されました。

 今回は、私飯島の送別会を兼ねてくださり、また、たくさんメンバーが参加くださいましてありがとうございました。 特に、コバケンさんをはじめ幹事の皆さまにおかれましては、色々と企画を考えてくださいましてありがとうございました。 また、寄せ書きの扇子や花束等までご用意いただきましてありがとうございました。 さらに、来られないということで、わざわざ電話をくださいました石曽根さんありがとうございました。 そんでもって、交通費の足しにとびゅー商品券をくださいました崎浦さん、ありがとうございました。 これで金欠でも忘年回に行けるかもしれません。^^;

 今回は、例会の最中に何度も何度も地震があり、違う意味でも忘れられない日となりました。 被災されたみなさま、お見舞い申し上げます。

 今回は、遅れて来られた方を含め、小林、藤井、後藤、竹之内、飯島、高木、神保、高橋、山下、比嘉、林(敏)、古賀、崎浦、清水(敬省略)の計14名の参加がありました。
 そして、決勝の組み合わせは、花を持たせてくれたのか、私と竹之内さんのカードになりました。

▲7六歩 △8四歩 ▲7八飛 △3四歩
▲6六歩 △8五歩 ▲7七角 △6二銀
▲4八玉 △4二玉 ▲3八玉 △3二玉
▲2八玉 △5四歩 ▲6八銀 △3三角
▲3八銀 △5三銀 ▲5六歩 △2二玉
▲5八金左△1二香 ▲1六歩 △1一玉
▲5七銀 △2二銀 ▲4六歩 △7四歩
▲3六歩 △4二角 ▲4七金 △5一金右
▲4五歩 △3一金 ▲4六銀 △4一金右
▲1五歩(第1図)(要指し手再現)
 戦型は、先手竹ちゃんの三間飛車 対 後手私飯島の居飛車穴熊となりました。 現在の個人的な見解ですが、先手三間飛車に対しては、居飛車穴熊が最善だと思っていますので、竹ちゃんが三間に振れば必然な成り行きです。

 第1図に至る手順中第27手目(途中図)からは、四枚穴熊を目指すのもありますが、以下△4二角▲3六歩△4四銀▲4七金△5一金右▲4五歩△3三銀引▲4六銀△7四歩▲5五歩△同歩▲5八飛(A図)(要指し手再現)のように5筋から動かれたとき自信がなく、本譜のように、銀を右方向に使う戦型を選びました。


              ◇           ◇


第1図以下の指し手
     △8六歩 ▲同 歩 △7五歩
▲同 歩 △6四銀 ▲7四歩 △7五銀
▲5九角 △6六銀 ▲7三歩成△7七歩
▲6八飛 △8六飛 ▲4八角 △3三角
▲7七桂 △7三桂 ▲3五歩(第2図)
 迎えた第1図では、もう1手△3二金右と待つ手も考えられますが、▲3七桂との交換は後手が損と思い仕掛けました。
 実は、この仕掛けのベースとなっている将棋は、行方−宮田(利)戦(B図)なんです。 行方−宮田戦は、居飛車が先手だったのですが、感想戦で行方七段は、B図以下▲2四歩△同 歩▲3五歩△同 歩▲4六銀△3六歩と進んだ局面で▲2六飛と浮くと△9五歩(C図)と端を伸ばされるくらいで自信がないというコメントを残されたそうです。 (行方−宮田戦では、△3六歩とせず△5一角としていますが△3六歩のが良かったそうです。)

 第45手目竹ちゃんは事前に当たりを避け角を5九へ引きましたが、これが最善かどうかは微妙なような気がします。 というのも、後でコバケンさんから指摘を受けたのですが、そこで(▲5九角に対し)△8四飛と飛車浮いたらと言われ、なる程と思いました。
 行方−宮田戦で飛車浮きが緩手になる変化があることから、この将棋は、飛車を浮いている余裕はないという先入観が働いていたのですが、当然浮くべきでした。




              ◇           ◇




第2図以下の指し手
     △7七銀成▲6三飛成△8五桂
▲3四歩 △2四角 ▲2六歩 △8九飛成
▲2五歩 △4六角 ▲同 金(第3図)
 第2図辺りの私の形勢判断は、形勢不明ながらまずまずの形勢かなぁ〜と思っていましたが、第58手目の駒を渡さないようにと△8五桂と逃げた手があまり良くなかったようで、この辺でやや後手難しくしたようです。 △8五桂では、△7六成銀として目標になっている角をさばく方が良かったようです。
 続く▲3四歩の取りこみに対しての△2四角も良くなかったようで、辛抱して△5一角と引くべきだったようです。 というのも、△2四角に対しての▲2六歩が絶妙に味が良くなってしまったからです。
 そして、▲2五歩に対しては△4六角と角を切るか△5一角と引くか散々迷い、遊んでしまうかもしれないと思い切ったのですが、敗着になったようです。 ここは、辛抱して△5一角と引くべきでした。


第3図以下の指し手
     △3七歩 ▲同 角 △9九龍
▲6九歩 △8八龍 ▲8九歩 △7八龍
▲7九歩 △9八龍 ▲6八歩 △同成銀
▲7六角 △8七歩 ▲8五角 △5七香
▲2四歩 △5八成銀▲6八歩 △4九成銀
▲同 角 △5八銀 ▲2三歩成△同 銀
▲2四歩 △3四銀 ▲2三桂 △2二玉
▲3一桂成△2七歩 ▲1八玉 △3一玉
▲2三銀 △2五銀 ▲5八角(投了図)
まで99手で竹之内氏の勝ち
 第3図からは、竹ちゃんの見事な終盤を見るだけです。
初優勝を逃し残念でしたが、楽しい一日でした☆
皆様、ありがとうございました。

                         [2004年10月26日 飯島勉]

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