第11回ザ・将棋OB・OG会 決勝戦棋譜など

   平成16年1月25日(日)
   東京都千代田区「談話室GO」
   持ち時間 5分切れ30秒
   先手 芹田 修
   後手 小滝元靖
   記録 小林研一郎?
 今回で数えること11回目を迎える「ザ・将棋OB・OG会」の例会が25日、東京・御茶ノ水「談話室Go」で開催されました。

 今回は欠席者が相次ぎ、参加者は、小林、後藤、神保、小滝、平川、芹田(敬省略)のたったの6名でした。 皆さん風邪でもひかれたのでしょうかね。この原稿を書いているかくいう私飯島も、過労で当日になって欠席してしまいました。 チェスクロック等もあてにされていたことでしょう。ご迷惑をお掛けしましてごめんなさい。 また、小滝さんには、「たまには参加してくださいよ」と言っていたのですが、そう言った本人が欠席してしまいすいませんでした。m(__)m
 ということで、今回は観戦記ならぬ後見記です。

 今回は、参加人数が少ないということで王位戦方式を採用、決勝戦は、赤組リーグ優勝の芹田氏と白組リーグ優勝の小滝氏のあいだで行われました。
 戦型は、芹田氏の先手三間飛車対小滝氏の居飛車になりましたが、居飛車の2枚銀を見て振り飛車側が四間飛車に振り戻したため、2枚銀対四間飛車になりました。
 私は、対三間飛車に急戦はやらないので(特に後手番では絶対やらない。)良くわからないのですが、こうするものなんですね。
 2枚銀は、対四間飛車の戦法としては、4八銀(6二)型の4五歩早仕掛けに比べやや損と羽生の頭脳にあり、本当に振り飛車良しという結論ならば、後から四間飛車に振り戻すのが極めて有力になりますね。
 そう言えば、「ザ・将棋」があったころ、林君に「2枚銀ってあまり居飛車がよくならなくない?」に、「そっそっそっそっそっ」とあの早口で同意していたことを思い出されます。林君なら、本局をどう見ますかね。
 そして、本局も振り飛車十分に見えましたが…。


 2枚銀定跡のおさらいですが、第1図より△8六歩▲同歩△7五歩▲同歩△6六歩の取り込みに、▲7六銀とかわすのが定跡。 ここ▲6六同銀は、△7六歩と打たれ「ぎょっ」ということになる。 続いて、△6四銀左▲9八香△6五桂▲6六角△同角▲同飛(第2図)も定跡ですね。

 問題は第2図で、△8八角、△9九角、△8六飛、△3三角など候補手がたくさんあり、どれが最善かは難しいところです。 所司六段著 東大将棋四間飛車道場第四巻「4五歩」によれば、「▲2七歩、△8一飛型(先後逆)」では、いちおう▲8八角と打つのが最善とありますが、形に違いがあるためどれが最善かは微妙ですね。







 小滝氏の選択は△8六飛でした。
 以下▲8七歩△9九角▲8六歩△6六角成▲6五銀△同銀▲7七角△6九飛▲6六角△同銀(第3図)と定跡通りに進行しました。

 さて第3図ですが、この局面はどっちが勝っているのでしょう。先手は、△2六歩型であるため、▲5八銀▲同金△3九角の寄せには、▲2七玉と逃げることができるのが自慢。従って、まだ少しだけ余裕があるように見えます。

 第3図で本譜は▲2五桂でした。しかし、ここでは一旦▲6四歩△同銀の交換を入れておくべきだったようです。 この交換が入っていれば、▲2五桂や▲8一飛や▲4六桂などでまだまだ難しかったかもしれません。
 本譜は直後の△6四角〜△2四歩でしびれてしまいました。ついで、▲6五歩も結果的に一手パス。2枚換えとなり、さらに玉頭の歩が先手玉に迫っては、一気に形勢が傾いてしまったようです。


 第73手目の▲5八角には、ちょっとハットさせられますが、決めるだけ決めた後の△5七銀不成が見事な切り返しで、逆転には至らず小滝さんが寄せきり、優勝を飾りました。
ところで、次回の例会はたくさん人が集まるといいですね。

                  [2004年2月5日 文責:飯島勉]


 予選リーグ 持ち時間:20分切れ負け
赤組リーグ
 芹田平川小林順位
芹田 修 
平川真丈 
小林研一郎
白組リーグ
 小滝後藤神保順位
小滝元靖
後藤志郎
神保克哉

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